
近年、少子高齢化やライフスタイルの変化に伴い「墓じまい」を選択するご家庭が増えています。
今回は、実際に墓じまいを経験された方々の体験談をもとに、決断に至るまでの葛藤や、墓じまい後の心境についてご紹介します。
■ ケース1:遠方に住む息子の負担を考えて決断(兵庫県・70代女性)
「夫が亡くなったときは当たり前のようにお墓を建てましたが、息子夫婦は関東に住んでいて、お墓参りもままならない状況でした。将来の管理を考えると、いま墓じまいするのが最善だと思い決断しました。最初は寂しさがありましたが、永代供養にしてからは心が軽くなり、今では安心しています。」
■ ケース2:兄弟で話し合い、納得の上で選択(大阪府・60代男性)
「田舎にある先祖代々のお墓でしたが、兄弟みんな都市部に出てしまい、手入れが行き届かない状態でした。『放っておく方がご先祖に申し訳ない』という意見が出て、家族全員で話し合い、納骨堂に移しました。寂しさはありますが、きちんと供養できているという実感があり、悔いはありません。」
■ ケース3:心の整理がつくまで時間が必要だった(京都府・50代女性)
「両親が亡くなってから10年近く墓守をしてきましたが、私も高齢の親を抱え、将来の不安を感じていました。墓じまいには抵抗がありましたが、樹木葬という自然に近い形での供養を知り、決断できました。今では、春にお参りに行くたび、木々の下で両親に見守られているような気がします。」
■ 墓じまいは「終わり」ではなく「新しい供養の形」
墓じまいを決断する過程では、心理的な抵抗や親族間の調整など、さまざまなハードルがあります。しかし多くの方が「やってよかった」と語るように、それは単なる整理ではなく、「これからの供養」を見つめ直す機会でもあります。
■ おわりに
大切なのは「無理のない供養の形」を選ぶこと。
ご先祖様への感謝の気持ちを大切にしつつ、今の自分や家族にとって最適な選択を見つけていただければと思います。
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